現場レポート

2026.02.13

スイス・サンモリッツでドローン撮影をしてきました!

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倉橋 徹

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スポーツ撮影取材

倉橋 徹

倉橋徹です。ENGカメラマンだけでなく、さまざまな現場でドローンを飛ばして撮影しています。

2025年12月、スキークロス日本代表の合宿取材に帯同し、スイス・サンモリッツにてドローン撮影を行ってきました。今回は通常のENG取材に加え、雪山という特殊な環境でのドローン撮影にも挑戦しました。

海外でのドローン撮影に向けた事前準備

ドローンの飛行には各国ごとに異なる法規制があり、日本国内とは異なる制度・運用が求められます。撮影取材部では私を含め3名が、日本の国家資格である第二種無人航空機操縦士を取得していますが、それだけでは海外での飛行は認められません。

スイスでは、EU圏と共通する形で許可申請をすることが出来ます。オペレーター登録が求められ、機体の重量によって免許のクラス分けがされています。今回はA1/A3(900g未満/25kg未満)の資格を取得しました。試験はオンラインで受験可能で、40問中75%以上の正答で合格となります。出題内容は日本の国家試験と重なる部分が多く、スイス/EU特有のルールを除けば、国内資格を持っていれば十分に対応可能なレベルでした。

このほかにも、保険加入やスキー場への飛行申請など、事前準備には想像以上に多くの手続きが必要でした。

日本からサンモリッツへ

日本からスイスまでは約14時間のフライト。到着後も、空港から電車を乗り継いで約4時間かけて合宿地であるサンモリッツへ向かいました。

取材の機材はスーツケース4個分。盗難や破損のリスクを常に意識しながらの移動は、精神的にも体力的にも大きな負担となります。

極寒の現場での撮影

現地に到着すると、気温はマイナス9度。想像していた以上の寒さでした。低温環境では、バッテリーの消耗が早くなったり、機材の動作が不安定になったりと、さまざまなリスクが生じます。普段以上に慎重な運用が求められました。

今回はENGカメラとドローンの両方を使用しての撮影だったため、機材の量も多く、雪山での移動はなかなかの重労働です。撮影ポイントを探して山を上り下りするだけでも、体力をかなり消耗しました。

安全最優先のフライト運用

今回は雪山での補助者なし・単独操作という条件だったため、何よりも安全を最優先に飛行計画を立てました。雪上での離着陸は不安定になりやすいため、機体の安全な運用を考慮し、ハンドリリース/ハンドキャッチと呼ばれる、手のひらの上から離着陸を行う方法を採用しています。また、撮影ではコース全体の形状や雪山ならではのスケール感が伝わるよう、俯瞰や引きのショットを意識して構成しました。こうした運用を徹底することで、リスクを最小限に抑えながらも、番組として使用可能な映像素材をしっかりと収録することができました。

現地で感じたこと

雪山の絶景を上空から捉える体験は、地上撮影では得られない新たな視点をもたらしてくれました。海外ロケならではの制約や苦労も多くありましたが、その分、得られる経験値は非常に大きく、今後の撮影業務に必ず活かせると感じています。

スポーツ取材の仕事は、カメラひとつを携えて、全国、そして世界中を飛び回る仕事です。今回は選手たちと同じ合宿地で過ごし、選手が作ったカレーを一緒に食べたり、街を歩きながら取材をしたり、山の頂上まで登って撮影を行ったりと、非常に濃密な時間を過ごしました。

こうした現場の最前線での経験こそが、スポーツ撮影取材の仕事の醍醐味だと感じています。これからも、スポーツの最前線を切り取れるよう、日々の取材に励んでいきたいと思います。