現場レポート

2025.10.10

職種紹介【SW スイッチャー】

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仕事内容

テレビ番組の放送や収録、配信業務において、複数台あるカメラやVTRなどの映像を切り替える仕事です。

・「情報番組」などのスタジオ生放送ではカメラ、ニュース素材、中継映像、天気情報、多画面構成等の切り替え

・「スポーツ中継」ではカメラ、スローリプレイ等の切り替え

・「バラエティ番組」ではカメラ、ロケ映像等のVTRの切り替え

ジャンルによって求められるSWスキルはそれぞれ違いますが、全てに共通していることは、全体の流れを把握しスムーズに映像をつなげて視聴者が見やすい番組や配信向けコンテンツを作り上げることです。

あらゆる状況判断がとても大事でSWのミスは放送事故につながるので、判断力集中力冷静さが求められます。

入社後のキャリアアップについて

入社するとまずカメラアシスタント(CA)として、カメラのセッティング、本番ではカメラマンの補助などアシスタント業務を行い、番組の流れやカメラ操作などを学びながら現場をサポートをします。

カメラの業務を学んでいくと、次第にCAからカメラマンとして様々なジャンルの業務に就くようになります。番組制作の流れや雰囲気を理解してくると自分の担当する番組や小規模な番組でSW卓を触る機会があり、そこからSWへの道が拓けます。タイミングや自身のスキルでいきなり大型番組を担当するなんてことも・・・。

fmtではカメラマン→SWの道が多いですが、VEや音声からも知識や経験を活かしてSWになる人もいます。つまりどのセクションからでも番組を最高の形で見せたいという意欲とスキルがあれば、SWを目指すことが可能です。

1日のスケジュール

SWに向いているのはこんな人!

・コミュニケーション能力が大事 (制作チームや他セクションとの話し合いは必須)

・集中力の達人 (バラエティ番組や歌番組の生放送は2時間超えあり)

・的確な判断力の持ち主 (何が起こっているのか瞬時に判断、指示を待っていると時すでに遅し?)

・センス (テレビ大好き人間が活きる道)

・いつでも冷静な心 (何かトラブルが起きてもブレない精神力、みんなが慌ててもSWは冷静に)

数字で見るSW

仮にカメラ台数が12台の場合
SW卓に両手を置き、各指に対応するカメラ番号を割り当てて操作します。例えば、1カメは左手小指、2カメは左手薬指、10カメは右手小指・・・といった具合です。11カメや12カメを操作する際には、右手小指をさらに伸ばして対応することになります。これがなかなかの負担で指が吊りそうになることも・・・。

歌番組で1曲3分弱の曲でスイッチャーが押すカットの数は平均50カット。音合わせ、リハーサル、本番で合わせると150カット・・・。
これを1日に7アーティスト撮ると7×150=1050カット・・・。
1050回ボタンを押してることになります。
(2時間のライブとなると・・・???)

番組、配信制作はたくさんのスタッフで構成されています。
カメラマン6人、VE2人、音声5人、照明4人など。
ただ、SWは1人のことが多いです。サブにいるので大声で笑っても大丈夫!
ですが広いSW卓にポツンと1人・・・別に寂しくなんかありません・・・

SWのTOIMEKI POINT

テレビ番組のSWはカメラを切り替える簡単な仕事です。

ただ、ひとつふたつとこだわりを足していくと、突き詰めようとしても突き詰めきれない深い世界にのめり込んでいきます。バラエティー番組で例えると、タイミングひとつにしても早く押したほうが面白いのか、遅く押したほうが面白いのか、その場その場で違う為、どういう展開でそこに至ったのかを瞬時に判断してタイミングよくスイッチングすれば大きな笑いが生まれることもあります。

視聴者が絶対に見たいポイントを理解し、そこを逃さない集中力。

アドリブやハプニングが起こっても、むしろそれを待ってました!とおいしく楽しむ余裕も大切です。番組が終わった後は尋常じゃないほど疲れますが、それと同じくらい達成感も溢れてきます。

ただ、誰1人として一度も“完璧”にできたことはないかもしれません・・・
そんなコンマ何秒のタイミングを追求する仕事がSWなのです。