多ジャンルで活躍するカメラマンが集結。Vol.1 “カメラ”の魅力とは。

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Introduction

様々なジャンルの現場で活躍するfmtのカメラマンたち。普段は顔を合わせない他セクションのカメラマンたちが一堂に会し、Vol.1ではカメラマンという仕事の魅力や、その裏にある信念を語り合いました。

畠山

制作技術部 TD・統括

畠山さん

2009年入社

現在の担当番組:みんなのKEIBA、ぽかぽか、サン!シャインなどのSW、東京アイドルフェスティバル(TIF)、日本高校生ダンス部選手権

佐藤

制作技術部 SW・カメラ

佐藤さん

2018年入社

現在の担当番組:スワローズベースボールライブ、SVリーグ、ジャンクスポーツ

猪瀬

撮影取材部 スポーツ撮影取材

猪瀬さん

2008年入社

現在の担当番組:すぽると!、イット、Live NEWSαなどのフジテレビのスポーツニュース、バイクカメラでマラソンや駅伝などの中継なども担当

室伏

撮影取材部 スポーツ撮影取材

室伏さん

2016年入社

現在の担当番組:S☆1、news23、Nスタなどの、TBSのスポーツニュース、バイクカメラでマラソンや駅伝などの中継なども担当

林口

撮影取材部 報道技術

林口さん

2001年入社

現在の担当番組:Live News days、イット! 報道案件発生時は、めざましテレビやサン!シャインなども担当。またヘリカメラでの取材・中継も担当

Session - 01

カメラマンってどんな仕事?

畠山

畠山さん

スタジオカメラは世間的なイメージ通りで、芸能人の近くで仕事をすることができます。自分自身も最初はミーハーな心が強く、この仕事を志した部分もあります。ENGカメラと違って、スタジオカメラはスイッチャーの指示で動くというのが特徴ではありますが、バラエティ番組では、常に最高潮に面白い瞬間を自分で撮ってやろうという気持ちでやっています。それがバラエティだったら面白さですし、ドラマだったら感動を、音楽番組だったら曲の一番盛り上がる部分を撮って世界中の人に届ける、というのがカメラマンの仕事です。

佐藤

佐藤さん

スポーツ中継は、複数台のカメラで1つの試合を撮影して映像を作ります。現場で起きていることを、球場やスタジアムにいない人に画面を通してわかりやすく説明できるような画を撮ることが求められます。カメラマンとしては、その場で何が起きていて、何がおいしい画かっていうのを伝えることが私たちカメラマンの仕事です。

猪瀬

猪瀬さん

私は、基本はフジテレビのスポーツニュースや中継現場でENGカメラでの取材を行っています。基本的に私たちはカメラマンとVEと呼ばれる音声兼カメラアシスタントの2人1組で現場に行き、現場では私たち技術2人とディレクターの3人で取材を行います。

中継カメラとの違いは、中継はカメラ台数が多い分、このカメラはこの役割、などの決まり事が多い一方で、ENGカメラにはその決まり事があまりないということが特徴だと思います。自由に撮影できるということが面白みでもあり、難しいところでもあるかもしれません。

畠山

畠山さん

「この選手絶対に撮って」とかのディレクターからの指示はあるんですか?

猪瀬

猪瀬さん

もちろんあります。試合取材だったら、ディレクターと話し合って試合の前に方針を決めて、それに沿って撮影することが多いですね。大切な場面などでその都度指示がくることもありますが、毎回あるわけではないので、自分の判断で撮り方や撮るものを決めている時もあります。これが正解だ、というのがあるわけではなく、自分が撮ったものが良ければオンエアで使ってもらえる、という感覚でずっとやってきています。現場によって中継映像がもらえる・もらえないで撮り方が変わってきたり、野球の上カメ・下カメ・センターカメのように役割が決まっていたりなど、競技や現場によってもとても変わってきます。また、プロ野球だったら下カメは中継カメラと横並びのポジションになるんですけど、神宮球場でのヤクルト戦では佐藤くんも同じポジションにいることが多いので、勝手にライバル意識を持って「中継に負けないぞ」っていう気持ちで撮影していることもありますね(笑)

室伏

室伏さん

私も、基本的な仕事内容としては猪瀬さんと同じで、ENGカメラでスポーツを撮影しています。うちの部署の大きな特徴の一つなのですが、フジテレビとTBSテレビ、2局のスポーツニュースの撮影を担っていて、私は主にTBSテレビの仕事を担当しています。フジテレビ・TBSテレビ共に同じような現場に出ていますが、世界陸上やアジア大会など、TBSテレビならではの仕事もあります。

また、私たちの部署には、バイクカメラを担当するチームもあります。バイクカメラは、マラソンや駅伝などの陸上のロードレースで走っている選手をバイクに乗って撮影します。普段のニュース用の取材と違って、中継用の画を撮影します。バイクカメラは何よりバイクから落ちてしまうと大事故になってしまうので、落ちないように気をつけています。

林口

林口さん

報道技術は、ENGカメラでの取材も多いのですが、そのほかにも中継車やインターネットを使用したカメラシステムなどを駆使するため、その都度現場で最善の方法を考え、構築しています。また、天気中継や桜中継などの企画ものもあり、カメラ複数台でスイッチングするような中継・取材もありますね。他の皆さんとの違いとしては、報道の現場では事件・事故・災害など、発生ものが多くなってくるところですかね。報道スタッフは、何かが起こったらすぐに現場に駆けつけることができるよう、迅速に出動できるような準備を常にしています。いつどんな要請があっても対応できるようなスタンバイをしているのですが、その際には遠方での取材のために現地での宿泊が急遽発生することもあるので、常に1週間分くらいの着替えや必需品は用意しておくというのは、報道に携わる者の心構えとしては大切になってきます。私は報道のENGカメラのほかにも、ヘリカメラを担当していまして、ヘリカメラは機動力が高く、すぐに様々な所に向かうことができます。事件や災害などの案件だけでなく、行楽などのほっこりネタにもフライトしています。

社員クロストーク

Session - 02

カメラマンという仕事の魅力は?

室伏

室伏さん

スポーツENGの魅力は、自分が撮った画が全国に流れることですね。たまにキャスターや選手と仲良くなることができるのも魅力の一つかもしれませんね。

林口

林口さん

報道でも同じような感じですが、その瞬間その瞬間を切り取って映像に残すことで、視聴者の心を揺さぶることができることが魅力だと思います。

猪瀬

猪瀬さん

カメラマンの魅力は、「正解がないこと」ですかね。決まり事がある中でも、自分の色を出しながら撮影していくことが大切なのですが、必ずしもこうやって撮るのが正解、のような答えがないことが魅力だと思います。カメラマンになって何年たっても、その答えを探し続けています。

畠山

畠山さん

自分の撮影した映像に対する視聴者の声って、実際には自分たちの耳に届くことはないじゃないですか。でも私は、アイドルフェスとかのイベント終わりにSNSとかで、「アイドルフェス カメラマン」みたいな感じでエゴサしちゃうんですよね(笑)今の時代、視聴者が番組を見ながら簡単に感想をSNSにあげられるようになったので、調べてみると、「この画を撮ってくれたカメラマンありがとう」みたいなコメントもあったりするんです。視聴者からの良い感想を見ることができた時には、それも一つのモチベーションになるんです。でも良い面もありつつ、「なんでこれ撮ってくれなかったんや」みたいなマイナスなコメントももちろんあるんですけどね(笑)

佐藤

佐藤さん

プロ野球やバレーボールは会社に入る前から視聴者として見ていて、それが仕事になってみると、カメラマンがいわば一番の特等席で試合を見ることのできる視聴者でもあるので、そういった点は魅力かなと思います。あとは皆さんも言ってますけど、自分の撮影した画が世の中に発信されることもやりがいになりますし、チーフとかになってエンドロールに名前が載ったときはすごく嬉しいです。

畠山

畠山さん

スポーツって、昔の映像がずっと残っていて、今のオンエアでも使われることがあるのは嬉しいですよね。

佐藤

佐藤さん

そうですね。ヤクルト・村上選手の56号ホームランなんかは、今後なかなか抜かれることのない記録だと思うので、その時に撮った映像は今後も、何度もオンエアで使われるんじゃないかな、とは思いますし、歴史的瞬間を映像として残すことができることもカメラマンの魅力の一つですね。

社員クロストーク

Session - 03

カメラマンをやる上で意識していることは?

佐藤

佐藤さん

カメラマンをやる上で意識していることは、「誰よりも面白い、そして誰も撮ることのできないような画を撮ること」ですかね。中継業務ではカメラポジションが決められていて、その場所からは基本的には動くことができないので、その中でも一番かっこいい画や、そのとき一番必要とされてる画を撮ることは常に意識しています。カメラのファインダーしか見ていないとその外で起きていることは見ることができないので、ファインダーばかり見てると良い画は撮れない、と言うことは私自身が先輩から教わったことでもありますし、「ファインダーの外で起きていることが取れるようになって欲しい」と思って私が後輩へ伝えるようにしていることです。

畠山

畠山さん

スタジオのカメラマンをやる上で意識していることは、スタジオでのバラエティ番組の収録などで、芸人さんのボケに対するツッコミを撮り逃さないようにすることや、自分の割り振られた役割以外でも美味しいと思ったところは撮りにいくなどですかね。カメラマンにしても、スイッチャーにしても視野を広げること、そして常に冷静でいることを大切にしています。

林口

林口さん

報道の現場では、急にここに向かってくれ、のようなことも多いので、現場に行ってどんな画を撮ろうかとゆっくり考えている時間はありません。どんな現場に行っても必要な画がすぐに的確に撮れるような準備・心構えは常にしています。また、生中継や撮影したその日にOAということも多いので、自分の中で必要な画を組み立てて、撮影に臨むことは意識しています。また、決定的瞬間を捉えることもあるので、決して上手い映像だけが良いわけではなかったりもしますね。ヘリカメラでは、現場の緊張感が伝わるようなリポートを入れたり、「あ、見つけた!」のような、突発的なタイミングで急いでカメラを操作したりなど、その現場ならではの空気を伝えることも大事だと思います。たまに、パイロットさんの叫ぶ声とかがOAで使われたりすることもありますね(笑)

室伏

室伏さん

試合の撮影では、ニュースを作る時もやはり中継映像がメインとなってくるので、そこにない画をいかに撮るか、ということを意識しています。ドキュメンタリーの撮影では、その選手のストーリーに、私たちが撮る画でどう味をつけていくのか、ということをディレクターとも話し合いながら取材を進めています。こんな画を撮ったらかっこいいんじゃないか、選手の気持ちが反映されたような映像になるんじゃないか、など考えるのは常に意識しています。

猪瀬

猪瀬さん

1台のカメラで取材に行って、自分の中で物語を組み立てて撮影していく、というのは報道と同じなのかもしれませんね。

畠山

畠山さん

自分の頭の中で編集している感じなんですね。短い尺でいかにして物事を伝えるかという…。

佐藤

佐藤さん

それでいうと、中継も投球間の短い間にいかに何回タリーをもらえるのか、みたいなこともあって、中継では送り返しと言って、今オンエアされているもの、他のカメラが撮っているものを見ることができるんです。それを見ながら、被りがないように次自分が何を撮るのかを考えています。実況や解説の話も聞きながら撮影できるので、自分が撮った画と実況解説の音が合うと気持ちいいですね。組み立てといっても、ENGとは違う点なのかもしれません。

猪瀬

猪瀬さん

バイクカメラで意識していることは、とにかくバイクから落ちないように、と言うことですかね。カメラの撮り方よりも、安全面の方を気にしているかなって感じです。この道路はガタガタで揺れるので、あまりズームしないようにしよう、とかは考えています。ライダーさんに、「ここちょっとカメラ側では寄れないので、バイクごと近寄ってください。」って言うこともあります。あとは、自分の体の柔軟性を把握せずに無茶をしてしまうこともあり、以前、走っている最中にライダーさんと息が合わず無理な体勢になってしまい、「もう無理!!体ちぎれる!!」って叫んでいたら、タリーがついていてオンエアにのってしまった、なんてこともありました。ライダーさんにはめちゃくちゃ笑われていましたね(笑)でも、自分が喋った声がカメラマイクからそのまま音声としてオンエアされてしまうので、音声さんには何度も怒られています。ライダーさんに指示出して動いてもらった後に「ありがとうございます!!」って言っていたら、それがオンエアに載ってしまって、そんなのはいらないって言われてしまったり…(笑)

社員クロストーク

まだまだ続く、カメラマンクロストーク!

次回、「カメラマンクロストークVol.2 百戦錬磨のカメラマンたちのエピソードトーク!」